子持ちまんじゅう
創業明治33年(1900年)の老舗「村上屋」は、美里町小牛田でまんじゅうを製造している唯一の店です。定番の薄皮まんじゅうである山の神まんじゅう15個入りには、1個子持ちまんじゅうが忍ばせてあることもあるという。いかにも、古きよき時代のまんじゅう屋といった感じで、小牛田駅でまんじゅうを買わないと忘れ物をしたような気になります。
子持ちまんじゅうとは、子宝に恵まれますようにという願いが込められた白花豆入りのことですが、手作業で生産されているので数に限りがあります。国産小豆を使って甘さ控えめに作った薄皮のまんじゅうで、小牛田名物といえばこのまんじゅうが、いの一番に挙げられるくらい小牛田(こごた)では有名なまんじゅうです。
旧国鉄時代には、東北本線、石巻線、陸羽東線が交差し、多くの乗降客で賑わったのが、小牛田駅でした。その当時はまんじゅう店も多く、多くの売り子さんの声が響いていました。小牛田にある安産と子宝の神様、山神様にちなんで粒あんを使ったまんじゅうに1粒の豆を子宝の象徴として加えたのが子持ちまんじゅうというわけです。