マニュアル化された親切
駅などでエスカレーターに乗るとき、「ベルトにおつかまりになり黄色い線の内側にお乗りください」などというアナウスが流れているのを耳にする。ベルトはともかく、黄色い線はステップの端ギリギリに引いてあるので、その外側はどこを探しても見当たらない。
それでもご親切に、疲れを知らない声でいつも注意を促している。うがった見方をすればこれは親切ではなく、単に「注意をしましたよ」という責任回避の手段ではないかと思われてなりません。そうでなければ、破損して穴のあいたステップの説明はつきませんよね。
窓口のサービスもそうです。行き先や時間などを指定してからキップが交付されるまでの間が長いのはまだ許せるとして、最後にキップを手渡すとき、「これが行きのキップで、こちらが特急券」などとクドクドいう。これも決して親切心からの行動とは思えません。