角田市郷土資料館(旧氏丈邸)その1
角田市の郷土資料館は、旧大地主初代と二代目氏家丈吉氏が建てた邸宅を市が譲り受け整備したもの。角田城(角田要害)ゆかりのものなどが展示されている。また、近年になって、角田石川家三代宗敬の妻、牟宇姫に宛てた手紙が数多く発見され、解読が進みつつある。旧氏丈邸は、明治から大正年間にかけて、旧大地主初代と二代目氏家丈吉が建築した邸宅。表門は、角田城の門を移築したと伝えられている。
城の門は大きいため、民家に移築するのは珍しいそうだ。一番古いとされる母屋の天井は高く、これは角田城を解体した際の木材を組みなおしたものと考えられている。庭にある「力み灯籠」も、城にあったもの。力士がしこを踏んだ形に似ており、堂々とした灯籠である。その旧氏丈邸を氏家氏から譲り受け、郷土資料館として整備。現在も、貴重な歴史遺産として研究がすすめられている。
2014年に館長になった碇子さんは、資料館にあった内容不明と分類されていた資料の中から、多くの手紙を発見。伊達家から角田石川家三代宗敬に嫁いだ、牟宇姫あてのものがほとんどだったそうだ。牟宇姫は、伊達家の次女として仙台城で生まれ育った。父と同じく、筆まめだったようで、たくさんの返信の手紙残っている。この時代は代筆が多かったそうだが、牟宇姫は、父の教えもあり、自ら筆を執ったようだ。