揚げさんまと茄子のたっぷり生姜あんかけ
秋の魚といえば「さんま」。大衆魚として親しまれていますが、庶民の間で食べられるようになったのは江戸時代の後期から、秋の味覚として定着したのは明治時代と言われています。さんまは、特に東北で大人気の青魚です。2019年の「総務省 家計消費支出」のトップ5に、東北の4大都市が入っていました。この季節が待ち遠しかった方も、多いのではないでしょうか。さんまは血液の流れをよくして生活習慣病を予防するといわれているEPAと悪玉コレステロールや中性脂肪を減らすDHAや、カルシウムの吸収を助けるビタミンDなどを豊富に含有しています。また、神経系を正常に保つビタミンB12も他の魚に比べてかなり多く含んでいます。血合には、ビタミンB12とともに、粘膜を健康に保つビタミンAがたっぷりあるので、ぜひ食べていただきたいですね。美味しいさんま料理をつくるためには、鮮度の良いものを選ぶことはもちろん、適切な下処理を行うことが大切です。EPAやDHAを効果的に摂取し、酸化を抑え、生臭さを防ぐためには、ビタミンCが多く含まれるレモンなど、かんきつ類とあわせるのがおすすめです。生姜も、脂の酸化を防止する効果があります。今回のレシピは、秋味を楽しめる、旬のさんまと秋茄子を使った量感のあるおかずレシピです。いつもと違ったさんま料理を是非食べてください。
《材料(2人分)》
さんま:2尾、茄子:4ないし5本(大きめの場合)、小口ねぎ:適量、みょうが:適量、小麦粉(衣用):大さじ4、揚げ油:適量
■ 生姜あん 調味料
生姜(干し切り2mm程度):1かけ、おろし生姜:大さじ1、しょうゆ:大さじ4、みりん:大さじ3、砂糖:大さじ3、お酒:大さじ2
□ 水溶き片栗粉
水:大さじ4、片栗粉:大さじ1/2
◎作り方
1.さんまは頭と内臓を取り、三枚おろしにし、食べやすく3等分に切る。
2.しょうがを干し切りにする。
3.みょうがを干し切りにする。
4.茄子は横半分に切り、さらに縦半分に切る(食べやすい大きさでOK)。1のさんまに小麦粉をまぶし、茄子とさんまを油で揚げる。
5.生姜あんを作る。
生姜を干し切りにし、調味料を入れ、煮立たせる。煮立ったら、水溶き片栗粉を入れ素早く混ぜ、火を止める。
6.さんまと茄子を皿に盛り付け、上から生姜あんをかける。
7.小口ねぎとみょうがをのせて出来上がり。
《選ぶポイント》
・口の先が黄色くなっているもの(海で泳いでいるときは黄色く、水揚げすると徐々にいろが抜けていきます)。
・全体に光沢があり、背の青色が鮮やかなもの。
・黒目の周りが濁ってなく、透明で澄んでいるもの。
・お腹がきれいな銀色で、頭から背中にかけて盛り上がり、厚みのあるものが、より脂がのっています。ただし、脂がのっているものほど痛みやすいです。なるべく買ったその日に、食べるようにしましょう。
・魚は内臓から悪くなります。腹の硬いものが新鮮です。