めばちまぐろの洋風鉄火丼
様々な種類があるまぐろのなかで、日本で最も消費されているのがメバチマグロです。宮城県では、9月中旬頃から水揚げされます。三陸沖の栄養たっぷりの餌を食べるので、日を追うごどに脂がのります。高級魚といわれる本マグロ(クロマグロ)やミナミマグロなどに比べると、メバチマグロは脂身が少なく、さっぱりした味わいです。赤身や中トロは、刺身だけではなくカルパッチョや漬けなどにもぴったりです。また、メバチマグロといえば「西のキハダ、東のメバチ」で知られていますね。関西ではより脂身が少なく淡い赤色をしたキハダマグロが好まれ、関東や東北では赤色の濃いメバチマグロが好まれているとされています。マグロの赤身は、肌荒れを防ぐナイアシンや、貧血予防に効果的な鉄分が含まれています。
脂身には、脳細胞を活性化するDHAや動脈硬化の予防で知られるEPAなどの不飽和脂肪酸が豊富です。悪玉コレステロールを減少させるので、生活習慣病予防のためにも、ぜひたくさん摂りたいものです。旬のメバチマグロの一番おいして食べ方は「生(なま)」。お醤油とわさびでお刺身にして、いただく場合が多いのではないでしょうか。今回のレシピは、鉄火丼の洋風アレンジです。まず、1つのサクから「刺身」と「あぶり」、「たたき」を作ります。その上にオイルをかけると、まるで大トロのような味わいに変化します。オリーブオイルやごま油はもちろん、体にうれしいアマニ油やエゴマ油などもおすすめです。ぜひ、いろいろなオイルでためしてみてください。ちょっとした楽しいおもてなし料理にもなりますよ。
《材料(1人分)》
まぐろ:200g、すりおろしにんにく:小さじ1/4、レモン汁:適量、塩:適量、コショウ:適量、お好みオイル:大さじ1(オリーブオイル、ごま油、えごま油など)、醤油:小さじ1、ベビーリーフ:適量、酢飯:適量
◎作り方
1.サクを1/2に切り、よく熱したフライパンで全ての面を3秒ずつ焼く(白っぽくなったらOKです! 焼き過ぎると崩れてしまいます)。
2.1のあぶりと、1/2のサクをそぎ切りにする。
3.そぎ切にしたときの切れ端を細かくたたく。オリーブオイル(分量外)を少量混ぜる。
4.どんぶりに酢飯を盛り、ベビーリーフ、たたき、赤身、あぶりを盛り付ける。オイルと醤油を混ぜ、全体にかけて完成。
《サクの鮮度の見分け方》
鮮度にこだわるなら、サクで買って食べる直前に刺身にするのがおすすめです! なるべく表面に白い筋が入っていないサクを選びましょう。