秋保温泉 篝火の湯 緑水亭
秋保温泉の高台に建つ緑水亭は1964年の創立。仙台で石材業を営んでいた先々代の創業者が、地元秋保に戻って旅館業に転じたという。県道から緑水亭の建物に至る道は、木を伐り、大きな岩を削って整備したもの。そして1968年に秋保初の鉄筋コンクリート造りで150名収容、秋保国際ホテルの名でオープンした。その後、建物の増築を重ね、緑水亭に発展、また造園にも力を注いだ。その努力のおかげで現在は和庭園や周囲の自然を満喫しながら過ごせる心地よい宿である。
ゆっくり過ごしたいのは露天風呂付客室。「星物語―満点の夢」はナチュラルモダンテイストで琉球畳を敷いた12畳のスペース、プランにより食事もとれるダイニング、そして広く開放的なバルコニーに設けられた露天風呂。露天風呂に入るとまるで森の中にいる感覚に。広葉樹が多いので秋にはきれいな紅葉も見られる。自家源泉の露天風呂「篝火の湯」にもはいりたいもの。料理長の安彦具視さんが心がけている料理は、まず地産地消。地元で季節ごとに採れる野菜やマグロ、ホッキなどの魚介類、そして仙台牛に地元の環境保全米である秋保米(品種はひとめぼれ)。
ボリュームもあり、満足感はひとしおだ。宿のもう一つの魅力は音楽。社長の高橋明浩さんがトランペットを、若女将の高橋知子さんがピアノを演奏する。ときに仲間のバイオリニストなども加わってコンサートも。高橋知子さんは秋保を楽しんでほしいと話す。「宿の朝は特に空気がおいしいと感じると思います。温泉浴、森林浴、鳥の声でリフレッシュしてください。おこもりもいいですし、秋保は素敵な店もたくさんありますから出かけるのもいいですね」。