真あなごの梅シソはさみ揚げ
夏が旬の真あなごは、さっぱりした味わいが特徴です。宮城県は、実は全国トップクラスの水揚げを誇る隠れた名産地。年間300~600tの水揚げがあります。仙台湾の真あなごは、江戸前の寿司ねたとして取り扱われるほど高い評価を受けています。三陸沿岸はリアス式海岸で、地形が入り組んでいるため、波が穏やかで、湾もたくさんあり、山からの栄養を川から海に運びます。さらに、仙台湾を含む三陸沖は、世界の三大漁場とされ、親潮と黒潮がぶつかる潮目に位置しているので、プランクトンが、より一層多いのです。それを食べて育った大量の小魚やエビなどが、真あなごのエサとなります。まさに真あなごの生育に最適な環境なのです。
また、仙台湾で獲れる真あなごは、不思議なことに、ほとんどがメス。オスりもよく成長し、形も美しいので、高評価の理由の一つとなっています。あなごは、ウナギ目あなご科で、普通は「真あなご」を指します。真あなごは、魚介類の中で、うなぎの次にビタミンA(レチノール)の含有量が多いことで知られています。このビタミンAは疲れた目をサポートし、視力を正常に保ち、皮膚や粘膜の成長を促します。丈夫な骨を作るカルシュウムもたっぷり。もちろん、中性脂肪やコレステロール値を下げ不飽和脂肪酸EPA(ドコサヘキサエン酸)や、DHA(ドコサヘキサエン酸)も含んでいます。今回のレシピは、疲労回復が期待できる梅と合わせにしてみました。あなごを食べて、この夏を元気に過ごしましょう。
《材料(二人分)》
あなご開き:1枚、しそ(大葉):4枚、梅干し:2個、塩コショウ:少々、片栗粉:適量、ししとう:4本、みょうが(飾り):2本、白いりごま:適量、刻み大葉:適量
《下処理:臭みのもとのぬめりをとる》
1.開きあなごの皮を上にしてまな板にのせ、熱湯をかけて表面が白くなったら冷水で冷やす。
2.白く浮き出したぬめりを、包丁の背でこそぎ取る。
3.残ったぬめりを水の中で落とし、水気を拭き取る。
《作り方》
1.あなご開きは開いた状態で(2㎝程度)の幅の長方形に切り、塩コショウを振っておく。
2.大葉は縦1/3に切り、梅干しは種を取っておく。
3.あなごの皮側を上にし、大葉と梅肉をのせ、丸めて爪楊枝で刺す。
4.あなごとししとう、みょうがに片栗粉をよくまぶして、170℃の油で2分程度揚げる。
5.揚げたあなごに白ごま、刻み大葉をのせ、ししとう、みょうがを皿に付けて完成。