道草屋
大通りを一本奥へ進むと、不思議なほど喧噪から遠ざかる。仙台中央郵便局の西、思わず立ち寄りたくなるカフェ「道草屋」がそこにあります。老いも若きも煎茶の深さを堪能できる日本カフェとして、煎茶を究める佐藤さん夫妻が7年前にオープンしました。「僕も妻も、食後には必ず煎茶を飲む家で育ちました。カフェをやろうと話しているうちに,自分たちが好きな煎茶をお客さんにも味わってほしいと思い、この店を開くことにしたんです」。
煎茶は静岡、三重、京都、鹿児島の4種類で、日本各地の煎茶を飲み比べ、特に美味しいと惚れ込んだものを選びました。煎茶を注文すると、佐藤さんが注いでくれた一煎目のお茶と、急須、お湯、湯冷まし器が出てくる。マグカップと煎茶という組み合わせは若い人にも気軽に飲んでもらいたいという2人の思いからです。煎茶の甘さと、飲んだ後も口の中にのこる旨み、香りに、時間を忘れてしまいそうです。
二煎目は丁寧な説明を聞いてお客様自身が煎れるスタイルも、この店ではアリです。隠れた人気メニューは「こだわりチキンカレー」。常連さんのお子さんには「カレー屋さん」と呼ばれているみたいなんです。サラリーマンから家族連れまで笑顔がひらく柔らかな空間。心が豊かになる「道草屋」で、ゆく秋を味わってみてはいかがでしょうか。素材の甘みそのままの「アイス抹茶ラテ」、「寄り道プレート」などもお奨めです。