お母ちゃんの反論
先日の記事「既成事実」で、お母ちゃんをダシに使ってしまいましたが、オヤジもボクもお母ちゃんのやり方に文句を言うつもりは毛頭あれません。しかし、お母ちゃんにしてみれば、多少なりとも感に触るところがあったのかも知れません。こんな反論がありました。「夕食に間に合わせるには、マーケットでの「今日の日替わりお買い得」や体調などにより違ってくるので止むを得ず変更することもあります。また、作り手の気分も大なのです。悪しからずご理解ください」。
今晩のおかず何にしようか!と悩むのは全世界のお母さんたち共通のもので、それは痛いほど解っている積りです。その悩みに耐えられないからこそ、「オヤジ」をやっている次第なので、お母ちゃんの夕食づくりは、神業に近いと思っているくらいです。夕食の時間、調理の手間、値打ちな商品の品定め、体調、気分など、これらの組み合わせによって食卓の景色が変わってくるのは当然のことです。特に体調や気分は重要な要素で、空気を読み間違えて、「今晩のおかずは?」などと聞こうものなら痛い目に遭います。
その時オヤジは、二度とこんな愚問は発しないようにしようと心に誓うのですが、数えきれないぐらいこうした過ちを繰り返してきました。それでも、世渡りがうまく寝たふりをしている人より人間らしいとボクは思います。お互いに欠点をさらけ出して暮らせるわが家の雰囲気が好きなのです。ただ、こうした平穏な暮らしを築くには長い年月がかかるし、それを護るコストも膨大なはずです。ボクがオヤジにズケズケものが言えるのも、お母ちゃんとオヤジがコツコツと作り上げてきた環境があるからです。