ちゃんとゴハン食堂みやカフェ
仙台市青葉区一番丁の壱弐参(いろは)横町に「ちゃんとゴハン食堂みやカフェ」という何ともユニークなカフェがあります。忙しさにまぎれて食事を抜いてしまったり、偏った食事をしがちだったりする人に、美味しく「ちゃんと」食べる大切さを伝えたい。そんな思いを込めて2014年1月にオープンしたのがこの店です。ワンプレートに野菜をふんだんに使ったおかずが少しずつ、彩り豊かに盛り付けられる料理は、いかにも女性好みです。
しかし、一人暮らしの男性客や年配の方など幅広い客層にも支持されている。「特に年配の方などに、『しっかり食べても胃もたれしないね』と喜ばれることが多いのですが、薄味のせいか、関西の方に口に合うと言っていただけるんですよ!」と店長の押山茂樹さん。塩分控えめ、出し汁のうま味でおいしさを引き出す。もちろん化学調味料は使わずに調理している。ランチメニューは、肉がメインの丸プレートと魚の角プレートがあり、それぞれ週替わりのメニューが楽しめます。
和風ローストポークのプレートは、仙台味噌を使った甘めのタレがご飯によく合う。春菊のごま和えコロコロポテトサラダなど野菜中心の副菜5品も週替わり。食材は宮城県産が中心で、旬を大事にしている。また、野菜や加工品などの生産者を招いて食の勉強会を開催しているのも特徴。知識として知るだけではなく、作り手と食べる・買う側との交流にもなる。食に対して互いの理解を深めることが目的です。
「私自身も生産者さんが丁寧に思いを込めて作っているのを知る機会となり、それを食材に使った料理も自信を持って薦められるんです」と押山さん。外国人も対象にした会を開催するなど草の根的な食の国際交流も行っている。実はこのお店にはもう一つ、「チャレンジカフェ」というユニークな取り組みがある。これから起業して店を出したい人が実際にプロの厨房を使ってお試しができるというもので、これを利用してカフェを出店した人も。女性の起業率が全国平均より高い仙台。こんな取組が支えているのでしょう。