塩竈市場食堂 只野
塩釜水産仲卸市場は、プロばかりではなく、一般の人も水産物を購入できる市場です。その市場の中にある「塩竈市場食堂・只野」を運営している只野鉄也さんは、塩竃市内の料亭やホテルで15年余り和食の料理人として腕を磨いてきました。そして、2012年に独立してこの店を持ちました。「市場は午前3時から始まるので、一番に出向いて、一番いい魚を仕入れます。鮮度のいい料理を出す店として最高の環境ですね」と話しています。
魚の新鮮さ、美しさを堪能できる「塩竈ぜいたく海鮮丼」の中身は、中トロ、マグロ赤身、ブリ、サーモン、カニ、シャコエビ、メダイ、水ダコ、ホタテ、ホタルイカ、クジラさえずり、カズノコの12種類。もちろん、季節によってはイクラやウニなども盛り付けされ、目にも鮮やかな仕上がりとなって現れます。そして、ご飯は県内の契約農家が栽培するひとめぼれですから、温かいご飯にのった冷たい魚の脂が溶け、口に入るとちょうどよい旨さになります。
また、手間をかけた煮穴子丼も美味しい。2時間以上煮て骨まで軟らかくなった食感とタレの深みある味は絶品です。開店は朝6時で、朝食は市場を訪れる関係者の利用が多いようですが、昼は一般の人が行列をつくるという折り紙つきの店です。塩釜港に水揚げされる魚を堪能したい方には、この「塩竈ぜいたく海鮮丼」や「煮穴子丼」がお薦めです。もちろん、とびきりの地酒も用意しています。