雄勝法印神楽
雄勝法印神楽は、600年以上前から法印と呼ばれる山伏・修験者たちが集い、神社の例祭で舞を奉納したことに始まると伝えられています。この神楽は、羽黒派の修験「桃生十法印」の家に一子相伝で伝えられ、今でも湯立の神事などを守り、舞型にも修験色を残す法印神楽で、現在は保存会に伝承され、雄勝町内の神社及び氏子と密接な関係にあり、祭典時に奉納されています。
羽黒派の神楽の特徴は,太鼓二人と笛一人で、ゆったり優雅に舞う場面と勇壮に舞う場面があり、反閇(へんぱい)といわれる足さばきや寅と呼ばれる足運び、指で印を結ぶなど修験道独特の古風さを今に残しています。内容は、神話から取り入れられ、宇宙や地球の成り立ちから、神々の誕生や活躍などをドラマチックに演じる内容となっており、現在でも24演目を奉納することができます。
雄勝町の各地区に鎮守されます神社の例祭時に雄勝法印神楽は奉納されますが、氏子の方々より招聘され神楽奉納されます。神楽奉納に必要な舞台設営などの作業や費用は地区の皆さんが負担します。神楽師は神楽のみに専念し、神に向かい奉納するというわけです。雄勝町において、雄勝法印神楽や獅子振り、各地区の祭囃子などの伝統芸能が今日まで愛され継承されているのは、地区の方々の献身的な支えがあってのことです。