世界谷地原生花園
世界谷地原生花園は、栗駒山(1626m)の南側斜面の標高669mから707m地帯に広がる細長い湿原です。ここは、上段、中段、下段に分かれ、4つのグループ、大小8つの湿原からなり、それらを区分けするようにブナの原生林が横切っています。湿原は、深さ1.3mの泥炭層の上をミズゴケ類の厚い層が覆っており、その表面に高山植物が群生しています。
5月のミズバショウから9月のエゾオヤマリンドウまで、数々の植物が花を咲かせます。7月上旬に咲くニッコウキスゲの大群生は全国的に知られ、湿原がオレンジ色の花に覆われます。7月から9月にかけては、シロヤツボ、キンコウカ、イワショウブ、ウメバチソウなど、愛らしい花々が、トレッキングに訪れる人の目を楽しませてくれるに違いありません。
その他にも、湿原にはヌマガヤ、トキソウなどの高山植物も群生しており、花の季節には見事な眺望が楽しめます。湿原には散策用の木道が設けられており自然の景観がよく保たれています。ニッコウキスゲの咲くシーズンには多くの人が訪れ駐車場もいっぱいになります。駐車場から500mのところに第一世界谷地、1200mのところに第二世界谷地があります。