久しぶりの明るいニュース
悲しいニュースだけの紙面が続いている新聞ですが、今日も今日とて地元の河北新報には、石巻・雄勝病院では、「全入院患者死亡・不明」という痛ましい記事が載っていましたが、その隣に、「飛び出した愛犬33日ぶり戻る」「10?先で男性が保護、手当て」という見出しが目に飛び込んできました。そのワンちゃんは11歳シバ犬の雌で、名前はナナちゃんといい、今は穏やかな表情で飼い主の佐藤さんとともに茶の間でくつろいでいます。
記事によれば、彼女は石巻市田道町で佐藤さんというお宅で暮らしていましたが、例の11日の地震のとき、あまりにも激しい揺れに驚き玄関から飛び出してしまい、そのまま行方不明になってしまったということです。佐藤さん宅はその後津波で床上浸水しましたが、13日、石巻の地方紙「石巻かほく」に尋ね犬の広告を出しました。その広告を見た高橋さんという男性が、佐藤さんに連絡しナナちゃんであることが確認されたということです。
高橋さんは、多賀城市下馬に住んでいますが、震災後実家である石巻市広渕の実家から石巻市内の会社に通勤していたところ、29日に石巻市内から10?離れた実家近くの国道108号で、衰弱して横たわっているナナちゃんを助け、骨折の手術費用も負担して面倒を見ていたという。行方不明になったナナちゃんを懸命に探し続けた佐藤さん、助けてくれた高橋さん、そして生きることをあきらめなかったナナちゃんに拍手を送りたいと思います。