きゃらぶき
この季節になると食べごろになる山菜といえば山ブキです。山ブキは平地にも山地にも生えますが、早春にはフキノトウを楽しみ、五月ごろからは山ブキとして食べます。フキは香が強くアクもあるため、皮をむき1時間ないし2時間水に浸してアクを抜き、ザルにあげて水を切りたっぷりの湯で十分ぐらい茹でて水を切ります。
繊維がしっかりしているので、佃煮や塩蔵して漬物にして食べます。栽培したフキはよく煮物にしますが山ブキも煮物にして食べたり、みそ汁に入れて香りを楽しむのもいい。栽培の歴史も古く、屋敷の周辺に植えている農家も多く見られます。気仙沼地方では、フキの葉に包んだ大きなおにぎりを田植えの時に近所に配っていました。
フキの代表的な食べ方といえば、「きゃらぶき」ですが、火加減を間違えると硬くなり過ぎて針金状になってしまったり、逆にベタベタになってしまい独特の歯触りが楽しめなくなってしまいます。二日ほどかけてじっくり調理するのがコツなのですが、ザラメ、しょうゆ、酒、唐辛子などで好みの味に仕上げれば、ご飯のおかずにもぴったりです。