お店の近況報告
あの日から早いものでもう50日経ちました。他の被災地に比べるとかなり軽い方なので、弱音を吐くのは申し訳ないと思いながらも、つい愚痴っぽくなりがちで中々本格的な復興に取りかかれませんでしたが、いざ始めてみると、"笹かまぼこはありませんか"という声が方々からあり、ヘドロとの格闘にも徐々に力が入ってきました。
さすが観光で塩釜や松島を訪れる人はまばらですが、「ここの笹かまは旨いんだよ!」と仲間に宣伝してくださるボランティアの方もいらしゃり、「お店はお客様のものである」という先代のことばが頭に甦りました。復旧作業はまだ道半ばですが、店を覗いてくださるお客様方に、せめて温かいお茶でも差し上げたいものだと願っております。
待望のかまぼこも、工場の復旧に向けて懸命に努めております。あれほどの津波をもろに受けながら、とっさの機転で2階に避難し、スタッフは1人も欠けることなかったのは不幸中の幸いでした。今はこのことを嘆くのではなく、むしろ感謝の気持ちで取り組んでいるので、もう少し時間をくださいという心強い言葉に救われた思いです。