ムサシの七不思議(その1)
今となってはどうでもいいことなのですが、わが家のムサシには不思議な行動がありました。その一つが、私の布団にもぐりこむ時のあのしぐさです。彼は体温が私たちより高いせいでしょうか、布団にもぐりこんだかと思うとまもなく飛び出し、しばらくするとまた入ってくるという行動を一晩に20回ぐらい繰り返しました。
最初は寝不足気味で些か迷惑なような気もしましたが、何のためらいもなく、当然のようにもぐりこんでくることにとても親近感を覚えるようになってきました。しかし、未だに解せないのは、布団に入る時は頭から入り、布団の中でかなりの抵抗を感じながらくるりと方向転換をすることでした。つまり、出てゆく時は私の足先の方から出て行くのです。
その辺までは、出てゆく時に都合がよいからなのだとおもって、何とか理解していた積りでしたが、明け方になると私と頭を並べるように潜り込み、その時は方向転換をしないのです。最初はたまたまなのだろうとあまり気にしませんでしたが、それがそうでもなさそうなのです。ただし、腕枕は嫌いらしく丁重に拒否するのは毎回のことでした。