ムサシがいつか見た光景
わが家ではムサシとの間に隠し事など一切あれませんが、それでもミステリヤスなことは多少ありました。その中の一つの謎がひょんなことから解けました。わが家の庭に小鳥たちが度々訪れることはお話ししましたが、実はそれ以外に珍客が来ていることが最近判明いたしました。その珍客の名前はハクビシンです。
小鳥たちのために色々な食べ物を庭においてみているのですが、ある時、かなり果肉が残っているパイナップルの皮を置いてみました。そうすると朝方に訪れた小鳥たちは手をつけないのですが、翌朝にはきれいになくなっています。そこで、夜に部屋の電灯を消し、パイナップルを置いた場所にフォーカスして観測することにしました。
まだ宵のうちだったのですが、ネコにしては大きめの動物が例のパイナップルをパクパクやっているではありませんか。食べ終わると私たちの目の前を悠然と通り過ぎていきました。そういえば、以前にも果物を庭に置いたことがありましたが、普段無口なムサシが何やらつぶやいていたことを思い出しました。あれは確かに、この珍客に話しかけていたに違いありません。