まんがのこ
宮城県は昔から全国屈指の米どころとして知られています。その昔仙台藩が百姓法度で米食を禁じた。さらには明治以降も小作米の取り立てが厳しく、米不足は深刻なようでした。そこで日常の食事は雑穀や野菜、山菜、魚などに頼っていました。まんがのこはそのような状況の下で工夫された一品ということのようです。しこしこと歯ごたえがあり、主食として用いられていました。
一般には汁物が多いようですが、客のもてなしなどハレ食には、小豆を煮てつぶし、砂糖と塩で味付けしたものにまんがのこを入れました。名前の由来は、「馬鍬(まんが)」という牛馬に引かせて田植え前の代掻きに使う道具」に似ていることから、そう呼ばれるようになったそうです。栗原市の北部や登米市の一部で食べられていて、つくり方は地域により特徴があります。
作り方は、そば粉に水を加えて手でよくこねてから、まな板にのせてめん棒でのばし、長さ20cm、幅4cm、厚さ1cmの大きさにまとめ、端から3?位の厚さに切って打ち粉をします。鍋に水5カップと煮干しを入れて火にかける。ゴボウはささがき、大根、ニンジンはせん切り、里芋は輪切りにしサッと茹でてぬめりをとります。鍋にゴボウと里芋を入れて、5分ほど火に通し、大根とニンジンを入れ、7分目くらい煮ます。沸騰しているところに重ならないように具を入れ2ないし3分煮て、醤油と酒で味付けし、最後にセリを入れれば出来上がりです。