鳴子縁起マトリョーシカ
鳴子こけしとロシアの民芸品マトリョーシカの工芸技術が融合して、愛らしい表情とユーモアある形をもつ人形が誕生しつつある。白樺の木地を使い、一つひとつ鳴子こけし工人が絵付けをした、日ロ両国の友好を表す工芸品です。ロシアのマトリョーシカは、19世紀末、箱根の入れ子人形の七福神がモデルだと伝えられています。
マトリョーシカとは、ロシアの女性の名前マトリョーナの愛称で、子供玩具や安産を象徴する縁起ものです。お土産品として世界中で親しまれています。一方、鳴子こけしは、東北地方の湯治場として知られる鳴子温泉で、子供の玩具やお土産品として作られ販売されています。そのルーツは江戸時代末期(1850年ごろ)と言われています。
胴体の中央がややへこんだ弓なりの形状、胴の模様は横から見た大輪の菊の絵が代表的で、頭を回すとキィキィと鳴る、頭が胴にはめ込んであるのも特徴の一つです。鳴子温泉にある「温泉神社」は、縁結び、交通安全、安産、商売繁盛などの守護神として知られ、その思いも、この「鳴子縁起マトリョーシカ」に込められているということです。