Piu Sempre ピュ センプレ
「イタリア料理は長い歴史があり、飽きがこないのです。一方で、今は伝統的な料理からはみ出してもいい時代となっています」と話すのは、オーナーシェフの高橋久義さんだ。イタリアのピエモンテ州やリグーリア洲で修業した経験を活かしつつ、食材をアレンジしながらイタリアンを提供している。
例えば、ピエモンテ州などイタリア北部の伝統料理であるチーズのリゾットも、食べやすく一工夫。基本であるゴルコンゾーラのクリームリゾットに少しトマトを入れて、ほど良い酸味を加えるとともにまろやかにしている。トマトが多くなると、トマトリゾットになってしまうので、加減がポイントだ。
また、サルティンポッカは本来牛肉を使うが、宮城県産の脂がおいしい豚「伊達ざくら」のロースに変えている。ソースは、昔の作り方を採用。肉を焼いたフライパンの脂を捨て、フライパンに残った旨みを水やバターで伸ばしている。イタリアに魅了されてきた高橋さんが見据えるのは、料理とともに食文化も提供するする店。まずは、リゾットはフォークで食べることを覚えておきたい。