Osteria CielSole...オステリア チエルソーレ
イタリア語で空と太陽を意味する単語を組み合わせた店名「チエルソーレ(太白区長町)」。その名のとおり、白い皿を彩る料理から明るさや爽やかさが伝わってくる。生パスタはもちろん、ソースやパン、デザートなどすべて自家製で、この店にしかない味だ。シェフの中井寛さんは、ローマのミシュランの一つ星レストランで修業。「ローマは、陽気でフレンドリーな土地柄で、みんな食べることに情熱をかけています」と話す。寛さんの技と共にこの店を特徴づけているのは、漢方スタイリスト・養生薬膳アドバイザー・野菜ソムリエの資格を持つ奥様のあやのさんの知識だ。
その季節に必要な栄養を持つ旬の食材を取り入れることで、身体に優しい料理にしている。また、その土地のものと身体の関係「身土不二」に着目し、食材は東北や宮城県産が中心だ。基本的には、手に入りやすいものを選んでいるという。「食材に関しては『一物全体』も心がけています。なるべく自然のもので、まるごと使うようにしているんです」とあやのさん。お客様の健康に美味しく役立てるよう、工夫を凝らしているとのことだった。寛さんは「地元の食材を生かして、どんなイタリア料理に仕上げられるか楽しみながら考えています」と話している。
食材の持つ魅力を引き出しながら、皿の上で、酸味や苦み、アクセントなど、味のバランスに心を配る。紹介してくださった「ランチコース SOLE(2500円/税別)」にも、たくさんの滋味と美味があふれていた。お二人が目指すのは「お客様とのコミュニケーションが生まれる料理」。料理や会話をとおして、イタリアの経験や漢方・薬膳について伝え、より美味しく食べてもらいたいからだという。料理をしっかり味わいながら、心と身体が軽やかになるイタリアンだ。