フレンチごはん LaPORTE-ラ・ポルト
オーナーシェフの橋本敦史さんが店舗を郊外のこの地(泉区南中山)に構えたのは、ゆっくり料理を味わっていただくためと、光がたくさん入る店内が南フランスの雰囲気に似ているように感じたからだという。ランチの「フレンチごはんコースは、箸や和食器を取り入れ、親しみやすいように工夫されている。前菜9点盛りは、南フランスの明るい光を連想させるような鮮やかな色彩。使われている食材は16種類以上。旬野菜や果物だけでなく、タンパク質も加わることで、パワーサラダのような側面もある。
「ご家庭でも手に入りやすい食材を使用して、フランス料理の技法にアレンジを取り入れ、発見を楽しんでいただけるものをご提供していきたいですね」と橋本さん。20代の6年間、パリやニース、カンヌ、アヴィニョンの三ツ星レストランで修業をした経験から、食材の特徴を生かし、味と色、食感などを最大限に引き出しながら調理しているそうだ。次に登場したのは、フランスの伝統的なスープ「サンジェルマン」。このスープは、ハーブが豊富な時期限定だ。グリンピースの薄い緑色の上に、エディブルフラワーの鮮やかな色合いが映える。
メインは生パスタ・肉料理・魚料理から一品選べる。火入れをはじめとし、調理するうえで最適な温度をつねに追及しているそうだ。この日のデザートは、枡に入った「宇治抹茶のブランマンジェ」。少し苦みのあるカプチーノアイスクリームや、フルーツとともに添えられているのは、紫のアリッサムというハーブ。口に含むと驚くほど爽やかな香りが広がる。ディナーは、三ツ星レストランで学んできた料理をモチーフにした皿が並ぶ。リラックスしてフランスの洗練された味わいを堪能できる、嬉しいレストランだ。