手打ちうどん 泉屋
創業は昭和52年、埼玉の地より角田に移り今年で42年目を迎える。地場野菜をふんだんに使った味噌うどんが有名で、その野菜は店主のお父さんが作っているという。「うどんのメニューの野菜は全部じいちゃんが畑で作っているの」と微笑む二代目佐々木昭治さんが麺を打ち、三代目となる息子さんの若い足が毎朝生地を踏む。家族が一体となって作る泉屋の、夏限定のおすすめは「冷やし肉うどん」。敢えてふぞろいにしているという手打ちうどんの上に、豚の肩ロースを使った自家製チャーシューが5枚。
しっかりした厚みは申し分がない。そこに沈むのは厚削りのカツオ節をベースに作る自家製和風ゴマスープ。冷やし中華と肉うどんのうま味が炸裂する。たっぷりかかった餡が美味しさを倍増する「マーボーうどん」はナスや玉ねぎなど「じいちゃんの野菜」がたっぷり入っていて、マーボー豆腐の辛味がきいた五目風うどん。野菜の旨みが存分に溶け出した餡がうどんに絡みつき、ねっとりともっちりが絶妙な味わいを醸し出す。辛味の度合いは甘口、中辛、激辛の3段階から選べる。
角田特産の冷たい梅ジュースと一緒に食べたら、もうたまらない。去年の12月に新登場した「カツカレーうどん」は、「このメニュー気になるんだけど、うどんに合うの? と尋ねるお客様が、完食後にリピーターになるという噂の逸品だ。「地場産品をふんだんに使ったうどんメニューで角田の夏を満喫してもらいたいですね」。佐々木昭治さんの語り口が心地よく、お二人のお人柄もごちそうのひとつ。奥にはカラオケステージが設置された大広間もあり、うどんの宴を楽しむのもいい。