本場讃岐うどん むら泉 大和店
香川県の讃岐うどん名店に「泉」という一字が付く名前が多く、そこから縁起を担いで屋号にしたという「むら泉」。2006年に父親とともに仙台市泉区に開業し、姓の村井から一字を加えた。6月から9月末まで夏限定メニューとして提供しているのが「冷やし梅うどん」だ。つゆは、昆布と瀬戸内いりこでとっただしにだし醤油を合わせたもの。特徴の違う小麦をブレンドして作るうどんに合わせたつゆを数種類用意している。うどんの硬さの好みは人によって違うもの。
冷たい讃岐うどんは特に麺が硬く感じられるので、ご高齢のお客様やお子様に限り、注文時にお声をかけてもらうようにしています」。そんな店主の気持ちが反映されたうどんは、噛めば噛むほどに小麦の美味しさがしっかり感じられ、自分好みの麺の硬さが存分に余韻を楽しませる。ととろぶっかけうどんは、おろしたての新鮮なとろろがたっぷり。枝豆、天かす、ワカメ、かつお節といった布陣を総動員させ、一気に眠るうどんに攻め込もう。
とろろの滑りも手伝って、箸のスピードの加速も必至だ。3種類の醤油とざらめをブレンドして作る特性つゆにどことなく優しさを感じるのは、店主と奥様二人のほのぼのとした優しいお人柄が映るからだろう。むら泉では、この「つゆ」を使った丼ものにも力を入れていて、セットメニューで提供される半熟卵の天ぷらがのった「さぬき丼」も人気が高く、すこぶる美味しい。村井さんの父親が経営する仙台市泉区寺岡の店とともに、それぞれ違う讃岐うどんの趣を堪能したい。