酒蒸しかきのレモンカルパッチョ
今年もかきの季節がやってきました。産地では、9月下旬に卵が抜けているかを検査し、生育の様子をみて出荷を始めます。みやぎのかきが美味しいのは、入り組んだリアス式海岸が、養殖に適しているため。海には栄養豊富な河川が流れ込み、かきのエサとなる植物性プランクトンが育ちます。また、暖流と寒流がぶつかる「潮目」では海底から表層に海水が沸き上がり、ブラントンも攪拌されます。震災以降、養殖場の復旧と共に環境の改善に取り組んだ産地もあるそうです。栄養が行き渡ることで身入りが良くなり、よりおいしくなっています。
11月23日は「かきの日」でした。かきは「海のミルク」と呼ばれています。生かき100g中には、一日に必要なタンパク質量の3分の2、カルシュームの3分の1が含まれているからです。他にも鉄分やビタミンB1・ビタミンB12、亜鉛、タウリンなどの栄養素もバランスよく含まれています。かきは筋トレをしている人たちにもお薦めの食材です! 亜鉛は傷ついた筋肉組織の修復を効果的に行い、タウリンやグリコーゲンは疲労回復に役立ちます。鉄分はエネルギーを生み出す栄養素です。不足すると持久力の低下を招きます。
ビタミン類やタウリンは熱に弱いため、効率よく摂取するには生食がお薦めです。かきに含まれる亜鉛や鉄分は、ビタミンCと一緒にとると吸収率がアップします。「生かきにレモン」が王道なのは、美味しいだけではなく体に嬉しい食べ合わせだからなのかもしれません。オイスターバーの発祥はアメリカですが、当時の労働者たちは「安い・早い・うまい」、そして「元気になる」生かきを食べて、に期待労働にいそしんだそうです。労働感謝の日である11月23日は「かきの日」でもあります。日頃働いて疲れた体に、栄養たっぷりの「海のミルク」を食べて元気になりましょう。