徳仙丈山のツツジ
気仙沼の徳仙丈山は、「日本一のツツジの山」ともいわれる名所です。登山口は気仙沼側と本吉側があり、ツツジを観賞しながらのんびりと登ることができます。ヤマツツジ、レンゲツツジなど全山50万本もの深紅は見事の一言に尽きます。一本の木は、大きな株になると8畳から10畳ほどに枝を広げ、高さは2mぐらいあります。
徳仙丈山のツツジがこれほどダイナミックな自生の大群落となったのは、もともと土に恵まれ、寒さと風の厳しい自然環境で病気にもかかりにくく、おまけに雪が積もらないという好条件のだめだとか。しかし、そうした自然条件だけのせいではありません。気仙沼の貴重な財産に育てるため、40年前から、ツツジを愛する人々の手で行われてきた「撫育管理」のおかげでもあります。
地元の人々が愛をもって下草刈りや剪定をしながら、日本屈指のツツジの名山に育てたのです。山頂の手前は少し急勾配になっていますが、頑張って登り切れば、疲れを吹き飛ばす絶景が待っています。そこは、ツツジの深紅と新緑が織りなす絵巻、そして、リアス式海岸が一度に見渡せます。さらに、振り向くと、遠くに奥羽山脈や栗駒山まで望めます。シーズンは、5月から6月にかけてです。