松島湾のアサリ
カキが有名な松島ですが、春がシーズンのアサリも特産品の一つです。宮城県漁業協同組合松島支所によると、松島湾産のアサリは、殻の色が黒くて大粒なのが特徴で、身は肉厚で甘みが強く、しっかりとした旨味があると評判です。旬を迎えると、地元の海産物店などで直売されます。アサリに実が入る季節になると、松島湾では例年、3月下旬から6月までの大潮の日にアサリが採れます。
東日本大震災前、松島の春の風物詩は松島湾での観光客による潮干狩りでした。残念ながら震災後は、地盤沈下の影響で潮干狩りは中止となっています。それでもシーズンには、松島町内の限られた店で地元産アサリを買ったり、味わったりできます。観光客が立ち寄りやすいのは、松島町磯崎地区にある「あかま水産」「杉原商店」「高栄水産」などの海産物店です。
アサリはバター焼きや汁物、炊き込みご飯、パスタなど、様々な調理法があり、手土産にも喜ばれそうです。さらに、あかま水産ではアサリの濃厚な風味が際立つ「酒蒸し」がその場で味わえます。杉原商店では、食事をした人にアサリ汁のサービスを実施しています。店主の杉原崇さんによると、「春限定で提供しているアサリ汁は、アサリの旨味がたっぷりで、毎年多くのお客さんに喜んでもらっています」とのことです。