捨てがたいもの
以前はビジネスホンと呼ばれる電話器を使っていたこともありましたが、今は携帯電話もあるため、固定電話はホームテレホンで十分間に合います。最近、と言ってもだいぶ前の話ですが、このホームテレホンの子器の一つの調子がおかしくなってしまいました。親器を含め3個あるのでそれほど不便ではないのですが、それでもやはり少し気になります。
ただ調子が悪いといっても、電話が掛けられないわけでもなく、かかってきた電話も正常に受けられるのです。何がおかしいのかというと、デスプレーの表示が、この世のものとも思われないような模様というか文字のようなものが表示されてしまい、これを修復させられなくなってしまうのです。やはり、異常なので取り替えようとも思うのですが、ふと見ると、自然にもとどおりの正常な表示に戻っているのです。
ムサシが言うには、人間でも似たような人がよくいるので、それを異常なひととして排除するのはおかしい。電話器にだって色々なタイプがあっても別におかしくはない。すぐに取り換えるなどと考える方がおかしいという。歳を重ねるごとにケチになりつつある私としては、耳にも懐にもやさしい意見なので、これを尊重することにしています。それにしても、この電話器、まるで私の心をもてあそんでいるようで、何とも憎たらしい。