朴島(ほうじま)
朴島は浦戸四島の中で、外洋に近いところに位置する小さな島です。朴島といえば菜の花畑で、ここで栽培されている菜の花は、純粋な仙台白菜の採種用です。大正末期頃には優良品種として東京方面に出荷され、仙台白菜として有名になった伝統野菜で、日本の白菜の原型の一つと言われています。春からGWにかけて菜の花畑の絶景を楽しむことができます。
なぜこの朴島が選ばれたかというと、アブラナ科の種が交雑しないためだそうですが、さらにそう理由は、ハチの飛行半径が2.5㎞以上陸地と離れていなければならないからです。朴島の由来も、仙台藩がここに財宝を隠したため「宝島=ほうじま」となったという説もあるとか。他にも、鳳凰が棲む島だとか、平安時代に烽火(のろし)を上げた島だったの
でが朴島に変わったという説もあるとか。
また、船着き場から5分ほどのところに石碑が立っています。高さ90cmほどの小さなものですが、弘安10年に建てられたとされ、「孝子の碑(弘安の碑)と呼ばれています。上部に梵字が刻まれ、島では内海家代々の観音様として供養されています。内海家というのは密貿易で巨万の富を築いたといわれ、その後、鎌倉時代に野々島に移り住んだとされています。