ジャンヌダルク・フィスエペーㇽ
若林区木ノ下の陸奥国分寺薬師堂ちかくにある「ジャンヌダルク・フィスエペーㇽ」では、1日に160種類ものパンを作っています。種類ごとに1日何回も焼くパンが次々と棚に並べられますが、このパンは天然酵母で、あこ天酵母です。小麦と米を使用し、麹菌をベースに日本の醸造技術を応用したものだそうです。前日の夕方に仕込み、26℃ほどで約15時間発酵されたパンはくせがなく飽きの来ない味になります。
「低温で長時間かけて熟成すると粉っぽさが残らず、いい味になるんですよ。食パンは20時間余りかけています」と、話すのは、息子の拓磨さんとともに毎日パン作りに励んでいる店主の江刺賢治さんです。店の名前の一部であるフィスエペーㇽとは、フランス語で息子と父という意味だとか。ベテラン職人の賢治さんは、昨年はパリで一か月間ブーランジェリー・パテシエコースの研修を受けるなど、技術の研鑚を欠かさない。
天然酵母以外のパンは、形も色もさまざまで、どれを選ぶか迷うくらいで、それがまたお客様の楽しみでもあるようです。ベリー類の入ったコッペパンやデニッシュ、ハム・チーズ・野菜などをサンドしたマフィンやカスクルート、少し紫がかった色の小豆あんパン、卵・乳製品を使っていない豆腐ロールなど多彩な品揃えです。ジャンヌダルク・フィスエペーㇽでは、アレルギーのある人に配慮してパンごとに使用材料の表示も行っています。