心残り
わが家のムサシは、無いものねだりをして私たちを困らせるようなことは全くありませんでしたが、それだけに、「何かしてあげることがなかったのかな?」といつも考えてきました。正直いって、今でもそのことは心残りなのですが、先日、自宅の敷地に「ドックラン」を造り、近所のワンちゃんも呼んで、楽しくお披露目をしている様子がテレビで放映されたのを見ました。
招待されたワンちゃんの中に、ちょうど在りし日のムサシと同じ黒のラブラドールがいて、まるでみんなの兄貴分のように面倒を見ていました。もちろん、自分も大満足なようで、その姿を見たとき、わが家のムサシも本当はこのように広々とした施設で過ごしたかったのでないかと思うと、今更のように悔やまれ、ムサシには申し訳のないことをしたと、あらためて謝りたい気持ちです。
その施設は、広々としているだけではなく、いかにもワンちゃんたちが喜びそうな遊具も完備されているほか、みんなでバーベキューなども楽しめるといううらやましいものでした。しかし、当のムサシはうらやましいなどとは決して言いません。それは、彼の性格からはよくわかっているのですが、私たちにしてみれば、やはりちょっぴり心残りな気分が心に残っています。