奥松島「嵯峨渓」
日本三景松島の奥に、日本三大渓谷があることをご存知の方は意外と少ないのではないでしょうか。そして、その渓谷が海からしか見られないという秘境であることとなると、知らない人の方が多いのではないかと思います。ここ奥松島・宮戸島へは、松島四大観の一つである大高森の登山口向かいの乗船場から、奥松島を巡る遊覧船に乗船して向かうことになります。
定員わずか12名の遊覧船は、エメラルド色の海にそそり立つ奇岩奇島を真近に感じさせてくれます。白い岩肌、緑の松は、まるで墨絵を眺めているようです。高さ78mもあるという屏風岩、季節によって青の洞窟を思わせる景色を見せてくれるという潮吹き洞なと、松島の表の顔とは異なる荒々しくも神秘的なクルーズが楽しめる、地元の人がお勧めする、とっておきのコースです。
下船した後に大高森に登れば、360度の絶景が広がります。松島は、あの大震災の時、奥松島があって助かったといわれています。嵯峨渓遊覧では、穏やかな松島湾のもう一つの顔をみることができますが、このほど、この穏やかなで美しい松島湾は、世界で最も美しい湾クラブに、日本で初めて選ばれました。遊覧船は、まだ臨時発着場からの乗船ですが、足を伸ばすだけの価値は十分あります。