志津川湾「養殖銀さけ」
1月にイケスに放されたわずか156gの稚魚は、初夏には1.5㎏か3㎏までに成長し、出荷時期を迎えます。さけは1㎏増やすのにエサ1.5㎏ほど必要です。今エサの価格が高騰しているので、出荷価格が多少上がったとしても、水揚げまでにかかった諸費用をカバーするのは難しい状況にあるという。また、戸倉地区にはまだ防波堤ができていないため、水揚げの際には志津川地区までいかなければならないことも課題だということです。
志津川湾「養殖銀さけ」は、生はもちろん、そのまま焼いてもみそ漬けにしてもおいしい。東日本大震災の津波により、船や養殖イカダ、作業場などすべてが流出してしまい、銀サケ養殖は壊滅的な被害を受けましたが、国の「がんばる養殖復興支援事業」を活用して、何とか軌道に乗せようと、「戸倉地区キンザケ部会」の皆さんは日々奮闘してきました。
様々な困難が残る戸倉地区ですが、志津川の銀さけを広めていくため、新たな歩みを始めています。「販路拡大、知名度アップ、値段アップのため、ブランド化を目指しています。これから外国産のさけも入ってきますから、数よりも値段で勝負したいんです」とのこと。目標は、神経締めと呼ばれる手法を使い、鮮度を落とさずに1匹まるごと販売するブランド鮭だそうです。