ガトースワン
大崎市古川にオープンして2度目の春を迎えたという「ガトースワン」では、昨年誕生させた人気の「桜モンブラン」が今年もお目見えしました。桜あんのクリームにやさしく包まれた春咲きモンブランです。中のふわふわしたスポンジには、生クリームとカスタードクリームが贅沢にサンドされていて、口にすると、思わず笑みがこぼれてしまいそうです。
卵は蔵王鶏卵、生クリームは最高のフレッシュヘビーと、素材からこだわる菓子づくりをする加藤富士夫さんは、パティシエ歴30年という大ベテランです。20代に仙台で自分の店を開きましたが、病気をして実家の石巻へ戻り、洋菓子店に長年勤めました。しかし、震災で店は閉店、加藤さんも被災したので美郷町に移りました。そして、50代にして古川で再び店を開くことになりました。
工房のある美郷町では、今の季節、朝摘みのフレッシュなイチゴを選ぶことから一日が始まりますが、これもケーキづくりには大切な工程だという。販売するのは奥様の莉莉店長です。店には広い喫茶コーナーもあり、ゆったりとした桜スイーツタイムが愉しめます。「店長の柔らかい物腰と言葉に、いやされるところなんですよ」と常連さんの評判も上々のようです。