栗駒山麓
栗原市では、2008年の宮城・岩手内陸地震によって生まれた荒砥沢ダム上流部地すべりなどを活用したジオパークの認定を目指しています。自然の大きな変化により発生した地形や人の営みを保存し、自然公園として後世に伝えるため、日本ジオパーク委員会が日本各地で「ジオパーク」の推進を行っています。栗原市の取り組みはこの活動によるものです。
また、この地区は、あの栗原電鉄が走っていた地区でもあります。栗駒山を見上げながら田園地帯を走っていた田園鉄道、通称「くりでん」の廃止を惜しむファンも多いようです。その歴史を動態保存しようと「くりでん保存会」が組織され、6月から11月の毎月第2日曜日、若柳駅から約500mの区間で乗車会が開かれ、家族連れなどの愛好家でにぎわいます。
そして、この栗駒山麓には、「正藍染」「若柳地蔵」「陶芸」などの工芸があり、各地の農産物直売所などが並んでいます。文字地区に残る正藍染は、木炭だけを使って藍を発酵させ染水をつくるという日本最古の藍色技術です。若柳地蔵は、明治・大正時代に盛んにつくられた綿織物です。唯一残っている機業場で、紺色の縞の出し方に特徴がある技術により、ネクタイ、巾着、のれんなどが製造販売されています。