登喜和
仙台市太白区にあるそばと料理の店「登喜和」では、少し変わったメニューがあります。それは、信州のお茶漬けそばです。本場の信州では、信州木曽地方独特の漬物である「すきん漬け」を使うのですが、ここでは、代わりに山形のおみ漬けを使っています。大根おろしと梅干しに汁をかけてさっと食べるのですが、薬味も利き食欲をそそるメニューです。
店は、来年で創業30年になりますが、店主の鈴木敬さんは、少し変わった経歴の持ち主です。当初お父さんがやっていたそば屋を十代の頃まで手伝っていましたが、書道家でもあったお父さんが一度店を閉めました。その後、28歳の時に2代目として店を再興させたのです。手伝っているときは、そば屋が好きではないと思っていたのに、修業してみて気づきました。
高級な食材を庶民感覚で味わってもらおうと工夫し、メニューは100種類に及んでいます。そばも、手打十割の藪蕎麦、更科蕎麦、機械打ちの3種類を用意しています。大エビ天ざるは、ノンコレステロールのキャノーラ油でカラッと揚げたもの。白エビの天ざるは、新鮮な富山湾でとれた、甘くて美味しい白エビを使っているなど、チャレンジ精神が旺盛です。