看板犬ムサシも嘆いています
私どもの店では、ご来店いただきましたお客様に、少しでも快適な時間を過ごして頂くためにささやかな心配りを致しております。例えば、トイレ掃除は、一日のうちに暇を見つけて少なくとも数回は行っています。従業員もこれを苦痛とは思わずに、むしろ誇りに思っているくらいで、お客様から「トイレが綺麗ね」と声を掛けられると嬉しくなります。
ところが、最近、「トイレを貸してください」という人がまた増えてきたような気がします。もちろん、当店としましては、生理的現象ですから、そうした要望に応じることはやぶさかではありませんが、使用後、何の挨拶もなしに立ち去っていく人が多いのには驚きを隠せません。「ありがとうございました」という挨拶をするのは当然ではないでしょうか。
当店としても、買い物をするために来店されたかどうかを問題にしているわけではありません。礼を重んじる日本の心が失われつつあることが気がかりなのです。「気配りには気配りをもって応える」これが日本の文化であると考え、このよき伝統を継承しようと日々努めている看板犬のボク(ムサシ)にとっても、とても悲しい出来事で残念でなりません。