やはりわが家が一番
熱い時には、熱いなりの対策さえしっかりしていれば、快適に過ごせるということをムサシは言いたかったようですが、確かにムサシの知恵には驚かされました。というのは、単に地理や気候・気温などを経験により読み込んでいるだけではないからです。例えば、夏の暑さ対策なども自分本位なものではなく、私たち家族にも配慮したものでした。
ムサシの設定に私たちが合わせていたのか、私たちがムサシのためにこうした設営をしたのかは忘れてしまいましたが、散歩に出かける前にコースを打ち合わせするなどということはありませんでした。多分私の方が学習させられたような気がしています。それでも、暑い時に家に辿りつくと二人とも喉がカラカラで、冷たい水を二人でガブガブやりました。
この時の気分は、「湯上りのビール」のようなものだったのではないでしょうか。こうしたライフスタイルを定着させることで、「やはりわが家が一番」ということをお互いに実感させようとしていたのでしょう。現に、散歩から帰ったあとに、ゆったりと手足を伸ばしてのんびりとくつろいでいるムサシを眺めているのが一番の楽しみになっていました。