いつもながらのムサシの助言
わが家のムサシは、滅多に不平不満を口にすることはありません。そればかりか人を批判したり非難することもありません。ある時、そうした態度を取り続けることについて聞いてみたことがありました。すると、彼の答えは、「批判や非難からは何も得るものがない」というものでした。これは当たり前のことですが実践するのは難しいことです。
今日も今日とて、ちょっとしたことで、他人の批判をしてしまったのですが、いつもおとなしいその人は珍しく反論してきたので、激しいやり取りになってしまいました。結果は、ムサシの言う通り何の解決にもならないばかりか、かえって、二人の間の空気が凍りついて、しばらくの間は断絶状態になってしまい、自分の行動を悔いるばかりでした。
それが突然、相手から連絡があり、向こうもやっぱり後悔していたということでした。かくして氷は解けましたが、苦い味はしばらく続くことになりそうです。こうした時、いつもムサシの顔を覗き込んでしまいますが、やはり私を批判や非難をすることはありません。その態度を見ていると簡単そうに思えるのですが、それが中々彼のようにはいきません。