齋理屋敷の雛まつり
齋理屋敷は、江戸時代から昭和にかけて七代続いた豪商、齋藤家の屋敷です。代々の当主が齋藤理助を名乗ったことから齋理と呼ばれるようになりました。明治、大正期には呉服・太物の商いから、養蚕、味噌醤油の醸造など幅広い商売を手がけて栄えましたが、第二次大戦後の農地改革を期に、昭和25年店を閉めて仙台に移りました。
昭和61年、屋敷と蔵が収蔵品を含めてそっくり町に寄贈されたことから、膨大な収蔵品を調査・整備して、昭和63年、蔵の郷土館として開館しました。蔵と屋敷に、豪商の暮しぶりを物語る豪華な調度品や、商売の道具など様々な品を展示しています。各蔵の中には、当時20人も住み込んでいた奉公人の暮らしやダンポ(旦那)の人柄を伝えるエピソードなどが展示されています。
2月14日から開催されている雛まつりでは、20畳の座敷に代々伝わるお雛様の段飾りを披露されています。享保雛や古今雛、嫁いできたお嫁さんが抱いていた市松人形など、齋藤家の繁栄の歴史が雛人形を通して垣間見る事ができます。広間に荘厳に並ぶ人形やその道具類の豪華さに思わず目を奪われます。期間中は、手作りの雛人形教室などのイベントも多数開催されています。