すっかり変わってしまった街の景色
昨年の3月11日に起きた東日本大震災では、ムサシのホームグランドである塩釜市もかなりの被害を受け、無残な景色に驚きましたが、あれから間もなく1年になろうとしています。街にも少しは活気が出てきたようにも思えますが、ふと気がつくと、震災当時とは又変わった風景が目に飛び込んできて、全く違った街に来たような錯覚に陥ってしまいます。
ムサシとの思い出の場所がどんどんなくなってしまい寂しい限りです。しかし、当のムサシは私たちとは違い、冷静な目で街の様子を観察しているようです。建物や施設は取り壊されて姿が一変しても、ムサシにとってはいつまでも思いでの場所として鮮明に脳裏に焼きついているようで、外見が変わってもそれほどショックではないようなのです。
それはもしかして、彼の中では時間が止まっていて、楽しかった時の光景が自分の世界を築きあげてしまっているためではないかとも思いましたが、彼はそんな非現実的なことは考えてはいませんでした。現実と真正面から向き合い、「昔はよかった」などという甘えた姿勢に警鐘を鳴らし続け、私たちを陰ながら応援しているというのが真相のようです。