ゼンマイの煮付け
ゼンマイは林の中や原野などの湿った場所に生えています。葉がくるりと巻いているうちにとり、乾燥させてアクを抜き戻して調理します。干したゼンマイは鍋に水から入れて火にかけ、煮立ってきたら上下返して5ないし6分煮たのち、そのまま一晩置くとふっくらとします。さらに水を2、3回取り替えるとアクが抜けます。
戻したゼンマイは6、7倍の量になるので、煮付や和え物にして食べます。クルミ和えや白和えは上等なごちそうとなりますが、煮付にする場合はこんにゃくを細く短冊状に切って、ゆがいてアクを抜いておきます。油揚げは熱湯をかけて油抜きし、こんにゃくと同じ大きさに切ります。鍋で油を熱してゼンマイ、醤油、砂糖、だし汁を加えていり煮します。
柔らかいが歯ごたえのある独特の食感は若い人達にも好評で、大量に作ってもあっという間になくなってしまう人気ぶりです。また、アクを抜いてワラビと同じように生で食べることもあります。その場合は、お好みでカツオ節をふりかけると味がより一層まろやかで、コクのある煮物になり、他とは一味違った食感が楽しめます。