津波にめげない「鳴り砂」
気仙沼市にある「十八鳴浜(くぐなりはま)」と「九九鳴き浜(くくなきはま)が揃って文化審議会から国の天然記念物に指定するよう答申されました。地元では待望久しいことでしたたが、くしくもこの震災を機に指定さることになり喜びもひとしおのようです。それにしてもあの山のように押しを寄せた瓦礫をものともせず生き残ったことは快挙です。
気仙沼市の菅原市長は、世界遺産に登録することが勧告された「平泉」との連携で観光振興により弾みがつくものと期待を寄せています。また、十八鳴浜のある気仙沼大島環境協会の白幡昇一会長は、「震災でお雄島の観光地もダメージを受けた。天然記念物の指定は大島観光に朗報となると喜んでいます。今後はボランティアの協力を得て瓦礫の撤去に努めたいとも話しています。
砂浜は、観光資源としてだけではなく、稚魚の育成の時としても欠かせないところであり、鳴り砂であることは、そうした環境が長く保たれている証拠でもある。砂浜を大事にする文化が深く地元に根付いていることが、今回の天然記念物指定という快挙にもつながったに違いありません。石英の「クックッ」という音から復興の響きが感じられことでしょう。