仮埋葬に心が痛みます
早いものであの大震災から1ケ月が過ぎました。月日の経つのはどこも同じのはずなのですが、被災者にとっては殆ど時計は進んでいないような気がします。それでも世の中の風景を見ると確実に時間が経過していることを実感させられます。先日も何気なく車窓から眺めたある光景に時の流れを思い知らされ、ショックを受けました。
それは、荒涼たる被災地の風景には不似合いな整地された土地でした。ところがこの景色最近テレビの画面で見かけた記憶があることに気づきました。それもそのはず、そこは、震災で犠牲になった人達の仮埋葬所だったのです。本来ならば火葬にすべきところですが、あまりにも数が多いため間に合わず、やむを得ず土葬にしました。
テレビを見るだけでも胸が痛むのに、現場を目の当たりにすると、あらためて災禍の恐ろしさが甦ってきます。こうした光景を見ると、ご本人の無念さはもちろんのこと、遺族の方々にとっては生涯癒えることのない悲しみが痛いほど伝わってきます。自然の猛威の前には無力な私たちですが、せめて復興の志だけでも伝えたいと思いました。