石巻のカキ
石巻は生カキの生産量では県内一を誇っています。そのカキを使っておなじみの「カキフライ」や「カキ鍋」などに加え、ニンニクの効いた殻付きカキ料理「スペイン焼き」などを提供している店があります。それは、このブログにも何度か登場した石巻の「島料理 友福丸」で、石巻市田代島産カキを使った料理を提供しています。
社長の安倍友一さんの自慢は、「1960年代、万石浦の種カキがフランスに渡り、絶滅の危機にあった現地をすくった。」ことです。この話は、料理研究家岸朝子さんの父で、石巻のカキ生産の礎を築いた養殖家・宮城新昌の功績のことで、安倍社長ばかりではなく石巻市民の自慢でもあります。そんな歴史を感じさせるカキが今最盛期を迎えようとしています。
石巻産のカキは特に清浄な海域で養殖されていますので、特有の甘み、旨味があり、むきたてを酢ガキにして味わうのが一番という人も少なくありません。造り方はそれこそ簡単そのもので、カキをザルに入れて塩水で振り洗いをし、さっと真水で洗ってからザルにあげて水を切る。これに調味料を合わせたニ杯酢を作り、器に盛ったカキにかけ、せん切りにしたユズを散らせば出来上がりです。