何気ないが価値ある日常
朝の散歩が終わるとまもなく朝食の時間になります。ムサシは呼ばれる前に自分の席につき、今や遅しと食べ物の到着を待ちます。私たちと同じものを食べさせたいのですが、そうもいかないので、ベースはやはりドックフードでしたが、ささやかな心配りで、鶏のササミとリンゴを上に乗っけて上げるのが定番になっていました。
すると、彼は最初にリンゴ、次にササミを素早く平らげますが、主食のドックフードにはしばらく箸をつけません。私たちが食べ始めるのを待っているというわけです。一呼吸してから食べ始めると、アッという間になくなってしまいますが、席を立とうとはせずに頭を少し斜めに傾けたままじっと私たちを見つめています。
二人のうちどちらか、あるいは二人で裾わけをしてくれるのを知っているからです。それが終わると、自分の席を降りて私の右横に移動し、私に次のアクションを要求します。テレビに見とれたり、新聞に集中したりしていると、「何か忘れてはいませんか?」とでもいうように合図します。ここでの最後の一口がわが家の食事の終わりでした。