ムサシの子守唄
わが家のムサシは、普段は滅多に声を出さなかったが、寝ているとき寝言にも聞こえるような声を出すことがありました。その時彼の顔を覗き込むと、確かに何かが頭の中に浮かんでいるように見えましたが、時には怖かったことを思い出しておびえているようにも見えました。そんな状態を見ていると、何故か特別に親近感を覚えたものでした。
しかし、聞きようによっては歌っているようにも聞こえることもありました。そう聞こえる時には、声のトーンもリズミカルで心地よく耳に響きます。そういえば、庭に来る小鳥たちに話しかけている時のあの声と同じ響きでした。してみると、あの時もやはり低い声で小鳥たちと一緒に歌っていたのかもしれませんね。
私たちにとっては、ムサシの寝言(少なくともその時はそう思っていました)は、心地よいばかりで、安眠の妨げになどなりませんでしたが、本当のところはどうだったのでしょうか?そこのところを今晩あたりじっくりと彼に聞いてみたいと思います。もしも、歌っているのだとしたら、改めてレパートリーを披露してもらいたいと思っています。