大年寺山の高台にある仙台市野草園は、9.5haの敷地に、東北地方の高山から海岸まで自生している植物およそ1000種類を植栽している自然公園です。園内は起伏に富み、アカマツ、ドングリ山、針葉樹林、水生植物区、高山植物区、などのブロックがあります。また、芝生広場や彫刻広場は木陰で昼寝や読書、弁当を広げるたりするのに丁度よいところです。

市民の憩いの場として親しまれているこの自然公園は、春はカタクリ、ミズバショウに始まり、アズマシャクナゲ、フジ、アヤメ、アジサイ、夏はヤマユリ、オミナエシ、秋はハギ、ヒガンバナ、リンドウなど、季節を知らせてくれる花々が咲き、鳥や虫たちもにぎやかです。園内の各所に置かれている植物解説版を見ながら植物の名前を覚えるのも楽しい。

特に秋のハギの季節には、ハギのトンネルやハギの道が赤や白の花で埋め尽くされます。そして、この頃には萩祭なども行われます。花は、人の心を癒してくれるし、時には華やいだ気持ちにしてくれますが、自然の中にひっそりと咲く可憐な野草はまた格別です。草花の美しさと四季をしみじみと感じさせてくれる空間です。