たっぷりしらすの夏うどん
しらすは、カタクチイワシ、マインシ、イカナゴ、など、体に色素がなく、白い稚魚の総称です。「しらす干し」とされているのは、マイワシ、カタクチイワシ、ウルメシワシの稚魚。「小女子」は、イカナゴの稚魚を干したものです。かつて、しらすの北限は福島県でしたが、近年は宮城県にも魚群が回遊してくるようになりました。2016年に宮城県がはじめてしらす漁を許可。2017年7月からは、名取市閖上で「北限のしらす」として水揚げが始まりました。県内の水産加工品の品評会で最高賞の農林水産大臣賞を受賞するなど、高い品質を誇っています。
しらすの旬は、水揚げ量の多い春と秋の2回。春しらすは小ぶりで柔らかく、秋しらすは旨みがしっかりしています。水揚げされたしらすは、釜で塩茹でされてから加工され、干し加減と水分含有量の違いで、区別されます。①釜揚げしらす...釜揚げされて水分を切った程度で製品化されるもの。水分含有量85%程度に乾燥したもの。②しらす干し...水分含有量50から60%程度に乾燥させたもの。③ちりめんじゃこ...25ないし30%程度まで乾燥させたもの。④畳いわし...生のしらすを、海苔のように板状に乾燥させもの。
水分量15%程度。水分量が高いほど、塩分の含有量が少なくなります。しらすは、良質なたんぱく質や、ビタミンB1、B2、カルシウムが豊富です。骨も内臓もまるごと食べられるので、含まれる栄養素をすべて摂取できます。カルシウムは、お酢やポンズ酢、レモンなど有機酸の含まれているものとあわせると、吸収率が高まります。今月のレシピ(たっぷりしらすの夏うどん:うどん、しらす、オクラ、かつお節、揚げ玉、大葉)にも、ポン酢しょうゆをかけて、さっぱりとした味わいを楽しみましょう。